New!比較対象にDistrokidを追加しました
iTunesで販売する際に、どこのディストリビューターが良いのか売上の面で比較してみましたので、まとめてみたいと思います。初期費用を差し引いて、何枚売れるとどれくらい儲けがあるのか気になったからです。
ブログで損得分岐点について書いていらっしゃる方もいましたが、現在は初期費用が変わったり、新たなディストリビューターができたりして、現状がアップデートされているので、最新版として、自分用のメモとしても書いておきたいと思います。
Tunecore Japanの特長
年額税抜き4,750円 (税込み5,130円) で、iTunesやAmazon music、Spotify、LINE Music、レコチョクなどで配信する事ができます。配信先がめちゃくちゃ多いのが特長ですね。日本語にも対応しているので安心です。しかし、一括ではなく年額なので、売れても売れなくても毎年5,130円払わなければいけません。
一番の利点として、「売上の100%」が自分に入ってくるのでそこが素晴らしいです。
CD Babyの特長
こちらは一括で49ドル (5,553円 : 2017/05/09時点の為替レート)払えば、永遠に地球が滅びるまでiTunes や Spotifyなどで配信する事ができます。他にはない特長として、「CDも売れる」点です。
売上の91%が入ってきます。
日本語サポートはあります。
ONErpmの特長
こちら、ONErpmは初期費用がかかりません。販売先はCD Babyとほぼ同じです。また、自分の所に入る%は85%です。
日本語版はありません。
Distrokidの特長
Tunecoreと同じく、年額払う必要があります (19.99ドル ≠ 2,265円)。売上の100%が入ってきます。英語のみで、日本語サポートはありません。
4つのディストリビューターについて表にしてまとめますと、こんな感じです。
初期費用 (or 年額) | 自分に入る% | |
Tunecore | 5,130円(年) | 100% |
CD Baby | 49ドル=5,553円(1アルバムごと) | 91% |
ONErpm | 0円 | 85% |
Distrokid | 19.99ドル=2,265円(年) | 100% |
パッと見ると、Tunecoreは結構売れてるアーティストやバンドの方に良さそうですね。
枚数 × 売上の計算を比較してみました
で、具体的にどれくらいの枚数を売れば儲けが大きくなるのか、それぞれのディストリビューターでの売上で比較してみました。
ちなみにiTunesで販売した場合です。Apple社が売上から約30%持っていくのは、どこのディストリビューターを利用しても変わりません。
米iTunesでの一般的なアルバムの販売価格は$9.99です。
$ 9.99 > Apple 30% > Tunecore & Disrokid 0% > $ 6.993
$ 9.99 > Apple 30% > CD Baby 9% > $ 6.363
$ 9.99 > Apple 30% > Onerpm 15% > $ 5.944
ここから、それぞれのディストリビューターによる初期費用を引いて、下記で表計算してみました。
※ Tunecoreの5,153円は「45ドル」として換算して計算しています (2017/05/09のレート113円/ドルで)
グラフにするとこんな感じです。TunecoreとDistrokidは「1年間」の売上です。CD BabyとONErpmは期間は関係ありません。
まとめ
黒字化するには・・・
CD Babyの場合、8枚売る
ONErpmの場合、何枚でも0枚でも赤字にはならない
Tunecoreの場合、1年間で7枚売る
Distrokidの場合、1年間で3枚売る
意外と少ない枚数で黒字になりますね。逆に言えば、CD Babyでは6枚、Tunecoreでは7枚、Distrokidでは2枚以下なら初期費用をカバーできず、赤字になってしまいますね・・・TunecoreとDistrokidは「1年間で」に注意です。
英語が出来る方で、Distrokid と Tunecoreで悩んでいるのなら、断然、Distrokidの方がお得です。
という事でまとめますと、
- 1年で最低20枚売る事ができる方は、Distrokidが一番儲かる
- 英語が苦手な方は、日本語サポートがあるTunecoreが良い
- CD BabyとONErpmで迷ってる方、損得分岐点は117枚である (117枚以下ならONErpmがお得)
- 配信だけでなくCDも売りたい方は、CD Baby一択
- 1年の売上が43枚以下&配信オンリーという場合はONErpmが良い
CD BabyとONErpmは自社のサイトでも販売できます(cdbaby.com や onerpm.com内の自分のページで)。CD Babyは価格を自由に付けられますが、ONErpmは1アルバムで最大8.99ドルしか値付けが出来ない点がちょっと残念です (自由に付けられたら良いのに・・・)
そんな訳で、自分にぴったりのディストリビューターを見つけて配信すると良いですね!
他にも記事を書いているので、ご参考にしてみて下さい!
※ Distrokidも比較対象に入れれば良かったですね!今度やってみようかなと思います。
■ Distrokidを安く登録する方法。 | 100光年
■ CD Babyを少しお得に登録する方法 | 100光年
追記 2019年3月4日
こんなに書いてきましたが、なんとびっくり新しいディストリビューターを見つけました。
というスウェーデンのストックホルムの会社です。こちらはなんと手数料0円、年会費0円、100%アーティストに金が入ります。こんな夢みたいな所があるなんて!と思いました。なにやら、こちらはレーベルとしても運営しているそうで、良さそうなアーティストに声をかけて、プロモーションとかばりばりやる代わりに売上の50%をもらう、といった感じになるそうです。これも悪くないですね。
ちなみに日本語ではなく英語オンリーなので注意です。サポートとのやりとりも英語です。
SoundcloudもSpotifyなどで配信できるようになったそうです。しかし、Soundcloudは有料会員の「Pro」でないといけないので、Amuseの方がお得に配信できますね。
Amuseは有料会員が出来、無料会員の場合は15%の手数料が引かれるようになったそうです・・・
※ ちなみに、Amuseの払い出しは10ドル以上だそうです。まったくの無名な場合、ストリーミング配信で10ドル稼ぐのは結構大変かもしれませんね・・・iTunesなどでは1~2人の購入でOKですね。